日を追うごとに気温も水温も下がり始める11月。冬型の気圧配置が色濃くなるこの時期は、天候の変化も激しく、ヘラブナ達のポジションや活性が不安定になる気難しい時期でもあります。前日は浅いタナの両ダンゴで入れ食い状態だったのに、今日は底スレスレのセットでなんとか拾うシブい状況・・・なんてことも日常茶飯事。11月に安定した釣果を残すために必要なのは何と言っても正確な状況把握と正しい知識が必須と言えますが、今回はそんな11月のヘラブナ釣りにおいて、安定した釣果を残すためのポイントと、釣果を底上げするおすすめの餌と釣り方を3つに絞ってご紹介します。
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11月のヘラブナ釣り 釣り場の状況と起こる変化
10月下旬～11月いっぱいにかけて咲く花と言えばコスモスが有名。釣り場近くに群生する事の多いこの花は、季節を読み解く良い目印になります。
11月に入ると日を追うごとに気温、水温の低下が強くなり、フィールドコンディションがコロコロと変化するようになってきます。穏やかに晴れ渡り気温の上がる日もあれば、1日中肌寒い日があるのも11月の特徴。朝晩の気温差が20℃近くある日もあります。また、下旬頃になると冬型の気圧配置が強まり、平野部でも初霜の便りが届き始めます。雨が降った翌日は気圧配置の関係で、ほぼ100％の確率で強い季節風が吹くので、釣行の際は注意が必要です。
11月のヘラブナ釣り 知っておきたい魚の状態と傾向
11月は水質もクリアアップし、新べら放流など様々なイベントが行われる時期です。
11月上旬～中旬はまだまだ水温も高く、表層付近の水温は20℃近くある場合がほとんど。まだまだ秋が続く水中のヘラブナ達は活性も高い事が多く、両ダンゴなどの共エサにも好反応を示します。また、11月上旬は多くの管理釣り場で新ベらの第1弾が放流される季節。活性も高く、スレ知らずの新ベらを狙うのもこの時期の醍醐味と言えます。
中旬以降は日を追うごとに水温も下がりはじめ、15℃を割り込む事がほとんどとなります。ヘラブナ達の行動も予想しにくくなり、毎日のように魚影の濃いタナ、反応の良いタナは変化するので、釣果を安定させるためにはヘラブナ達の活性やポジションを読み解く力が必要。全体的にヘラブナ達は安定した水温を求めるようになり、表層や底付近よりも3ｍ前後のタナが1日を通して有効となる場合が多くなります。急激な水温変化が続くこの時期は魚の活性も極端に下がる傾向が強まってしまうので、セットの釣りが威力を発揮します。
11月のヘラブナ釣り 釣果UPを約束するおすすめの餌と釣り方3選
新べら攻略ではグルテン系のエサがド定番。状況によって様々な特性のあるグルテンをブレンドする事でヘラブナ達の反応はガラッと変わります。
ここでは11月のヘラブナ釣りで効果的でおすすめな釣り方とエサを紹介します。11月のヘラブナは釣り方やエサに対してイメージしている以上にシビアで、釣果に大きく影響します。
おすすめの釣り方その1 チョーチンセット
おすすめのタックルセッティング
竿：8～10尺（上～中旬）
12～18尺（中～下旬）
ウキ：（8～10尺）９～11㎝PCトップ
（12～18尺）12～15㎝PCトップ
道糸：ナイロン0.8～1.2号
ハリス：ナイロン0.5～0.6号 上10㎝ 下50㎝
ハリ：上７号 下3～４号
おすすめのエサブレンド
粒戦：1（100㏄）
とろスイミー：0.5（50㏄）
セットガン：1（100㏄）
水：2（200㏄）
※5～7分吸水させる
セット専用バラケ：1（100㏄）
セットアップ：1（100㏄）
BBフラッシュ：1（100㏄）
下のクワセには力玉大粒やウドンなど
11月に1番のおすすめと言えば、この時期に抜群の安定感を誇るチョーチンセットのセッティング。どんな釣り場でも使いやすく特別なテクニックを必要としないチョーチンセットは喰いアタリもダイナミックでわかりやすく、初心者にも心強い釣り方と言えます。朝昼晩でコロコロと状況の変わりやすい11月において、1日を通して安定しやすく、釣果にムラが出にくいのもチョーチンセットの特徴。気難しいこの時期のヘラブナ釣りにおいては大本命と言える釣り方です。
おすすめの釣り方その2 浅ダナセット
おすすめのタックルセッティング
竿：8～13尺
ウキ：5～7㎝パイプトップ
道糸：ナイロン0.8～1.2号
ハリス：ナイロン0.5～0.6号 上8㎝ 下40㎝
ハリ：上７号 下3～４号
おすすめのエサブレンド
粒戦：1（100㏄）
とろスイミー：0.5（50㏄）
セットガン：1（100㏄）
水：2（200㏄）
※5～7分吸水させる
セット専用バラケ：1.5（150㏄）
セットアップ：1.5（150㏄）
表層付近をメインとする浅いタナのセットは、高い水温と穏やかな天候が続く11月上旬～中旬頃に威力を発揮する釣り方。やる気のある魚が集まりやすい水面付近のタナで、圧倒的な手返しと回転率を誇るこの釣りは、ハマった時の爆発力に定評があります。朝夕の冷え込みが強くなる下旬以降では、安定感にやや欠ける日が出てくるものの、11月に入っても外す事の出来ない釣りとなっています。
おすすめの釣り方その3 両グルテンの底釣り
おすすめのタックルセッティング
竿：15～21尺
ウキ：10～15㎝PCトップ
道糸：ナイロン0.8～1.2号
ハリス：ナイロン0.5～0.6号 上45㎝ 下60㎝
ハリ：５～6号
おすすめのエサブレンド
グルテン四季：1（100㏄）
水：1（100㏄）
最後のおすすめは、この時期に効果的な新ベら攻略のセッティング。長尺の竿に長めのハリスを用いたセッティングを扱うには、少々コツとスキルが必要となりますが、新ベら特有の小さな喰いアタリと、それに反比例するパワフルな引きは、1度味わうと病み付きになります。エサはグルテン四季単品をベースに、状況やヘラブナの反応を見ながら重さとエサ持ちを強化する凄グル、開きを促進する新ベらグルテン系のエサをプラスすると釣果に拍車が掛かります。
11月のヘラブナ釣り 釣果UPを約束するおすすめの餌と釣り方3選 まとめ
11月は天候や風向きも変わりやすい季節。「いかに釣りやすくするか？」も釣果を伸ばす秘訣です。
11月のヘラブナ釣りは、釣り場や魚のコンデションが変化しやすく、風や水温変化など様々なファクターがヘラブナ達に大きな影響を与えます。ハイシーズンと比べて落ち着きを取り戻したように感じる水中は、まだまだ秋を色濃く残していますが、少しずつ冬の割合が大きくなってくるのも11月。“2時間ごとに変化している”とすら感じられるほど、コロコロと変化するコンディションは、なかなか合わせられる出来るモノではありませんが、ウキから伝わる微妙な変化を即座に感じ取り、アジャストする事が11月に釣果を残す最大の秘訣。目前に迫った厳寒期に弾みをつけるためにも、気難しい11月に「釣り感」を研ぎ澄ましておきましょう！！
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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