実釣ノウハウ集

秋のヘラブナ完全攻略!釣果が上がるおすすめの釣り方とエサのブレンドパターン3選!!

暑くもなく、寒くも無い快適な気候でアングラーとしても魚としても過ごしやすくなる秋は、「荒食いの秋」ともいわれ、一般的にはイージーなイメージの強い季節。両ダンゴを用いた浅ダナやチョーチンといったアグレッシブなスタイルから、底釣りやセットなど、様々な釣り方が楽しめる部分も秋の醍醐味と言えますが、実際には思っている以上に複雑で難しく、ちょっとした違いが釣果を大きく変えてしまうのも事実。同じ釣り方をしているのに、隣の人は良く釣れているけど自分はいまいちパッとしない・・・そんな経験がある方も多いのではないでしょうか?

確かに秋はヘラブナ達にとっても適した環境になりやすく、とてもアクティブにはなりますが、それゆえにコンデションも短時間で変化します。私達釣り人が想像している以上に秋のヘラブナ達は繊細でセレクティブ。今回はそんな「秋」に誰もがうらやむ釣果を叩き出すためのポイントとコツ、攻略法を紹介します。

先生
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秋は「魚のコンディションを見極めどう釣るか?」で、ものすごく釣果が変わります!

ヘラブナ釣りの「秋」はいつからいつまで?

秋の訪れを知らせる花としては上記のような「彼岸花」や「コスモス」「キンモクセイ」が有名。陸の季節と水中の季節は基本的にリンクしているので、咲いている花で季節を判断する方法は、非常に有効です。

ヘラブナ釣りで「秋」といえば9,10,11月が該当します。

9月はまだ夏じゃないの?と思う方も多いとは思いますが、9月は台風も多く、雨の多い月。「秋の長雨」といわれるこの時期特有の冷たい雨は、高止まりした夏の水温を一気に下げる効果があります。また、秋らしく空が高くなって朝夕の冷え込みが強くなるのもこの時期辺りから。昼間は真夏日になることも多々ありますが、一雨ごとに下がった水温はかんたんに上がる事は無く、気温は高くても水中の季節は少しずつ秋に近づいて行きます。また、12月は上旬こそ秋の釣りが通用する事もありますが、中旬以降は水温も1ケタ台まで下がって水の中は本格的な冬を迎えます。ヘラのポジションや反応しやすいエサとパターンもガラッと変化するので、12月は「冬」ととらえるのが妥当でしょう。

しかしながらこの考え方もあくまで目安。フィールドの状況をその目で確認してから判断するのがベストと言えるでしょう。

先生
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地上で彼岸花キンモクセイが咲き始めたら、水中も秋になったと考えて良いでしょう。

秋のヘラブナ釣り 釣り場の状況と起こる変化

夏らしい積乱雲の空とは一転、空が高くなって空気が澄み始めるのもこの季節。空の変化は、季節の移り変わりを教えてくれます。

9月は気温の高い日が続く事も多く、まだまだ真夏日となる機会もありますが、中旬には空も高くなり、朝夕の冷え込みを感じるようになります。台風と長雨が多いのも9月の特徴なので、おそらく1度か2度は台風の進路に当たるか、もしくは3日以上断続的に雨が降るなどして釣り場の水温が一気に下降するタイミングが訪れます。そうなって来ると水の中は一気に秋へと進みます。

10月なると安定した天候が続き晴天、無風の釣りやすい日が続きますが、朝夕の冷え込みも一層厳しくなっていよいよ本格的な秋を迎えます。場所によっては水温と気温差が大きくなって水質が極端に悪くなる「ターンオーバー」も発生しやすくなりますが、水温は20℃近くある事が多く、釣果自体は年間を通して最も安定しやすくなります。浅ダナから底釣り、セットでもダンゴでも様々な釣りで釣果に期待出来る時期はそうそうありません。

さらに季節が進み、11月に入ると日を追うごとに気温、水温の低下が強くなり、フィールドコンディションがコロコロと変化するようになってきます。穏やかに晴れ渡り気温の上がる日もあれば、1日中肌寒い日があるのも11月の特徴。朝晩の気温差が20℃近くある日もあります。また、下旬頃になると冬型の気圧配置が強まり、平野部でも初霜の便りが届き始めます。雨が降った翌日は気圧配置の関係で、ほぼ100%の確率で強い季節風が吹くので、釣行の際は注意が必要です。

先生
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秋は年間を通して見ても、最もフィールドコンディション変化の大きい季節と言えるでしょう。高い活性を誇る適水温期の秋と、喰い渋る低水温期の冬が、日替わりで訪れるイメージです!

秋のヘラブナ釣り 知っておきたい魚の動きと傾向

適水温となる秋はヘラブナ達が最も活発に活動する時期。両ダンゴなどの攻撃的な釣りが有効です。

◆荒食いの秋
9月~10月は高かった水温も落ち着きを取り戻し、どのタナでもヘラブナ達にとっては適水温となるので、浅いタナから底付近まで幅広い場所にポジションを取るようになります。アグレッシブなヘラブナ達は様々な釣り方やエサにも好反応を示し、諸々の条件を合わせる事が出来れば、最も釣果を伸ばしやすいと感じるのもこの時期の特徴と言えるでしょう。

◆「秋はタナを釣れ」
本格的な秋の訪れを肌で感じられるようになる10月中旬以降のこの時期は、朝夕ともに気温、水温変化が大きくなります。特に浅ダナおよび底付近は水質や水温変化の影響を受けやすく、魚のポジションがコロコロと変わりやすいのもこの季節の特徴。「秋はタナを釣れ」と言う格言があるように、1日を通して最も魚が集中しやすく、安定しやすいタナを探し当てる事が秋に釣果を伸ばす秘訣と言えます。一般的には外気の影響を受けにくい2~3m前後のタナが特に安定しやすい傾向が強くなるので、短竿を使ったチョーチンなどがとても有効となります。さらに季節が進み、11月も中旬以降を迎えると水温はどんどん下がりはじめます。この時期になるとヘラブナ達は水温の安定を求め、底付近やさらに深いタナで活動するようになります。ヘラブナ達の活性も水温相応に低下し、ダンゴよりも固形物を食わせにしたセットでの釣りの方が有効となる場面が増えてくるので、魚からの反応を確認しつつ、「タナ」をメインに「釣り方」「エサ」をアジャストする事が釣果への近道となります。

先生
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ヘラブナ達が最もアクティブに活動している「タナ」を見つけ「釣り方」と「エサ」をアジャストすることが、秋に釣果を残す最大のポイントとなります!

秋のヘラブナ釣り 釣果が上がるおすすめの釣り方とエサ3選

ここでは秋のヘラブナ釣りで効果的でおすすめな釣り方とエサを紹介します。秋はヘラブナ達も活発に活動する時期ですが、セレクティブな一面もあります。状況によってもベストなアプローチ方法は変化するので、あくまでも参考程度に考えてください。

おすすめの釣り方その1 チョーチン両ダンゴ

おすすめのタックルセッティング

竿:8~12尺
ウキ:9~12㎝PCトップ    
道糸:ナイロン0.8~1.2号
ハリス:ナイロン0.5~0.6号 上30㎝ 下40㎝
ハリ:6~7号

おすすめのエサブレンド

カクシン:2(400㏄)
バラケマッハ:1(200㏄)
凄麩:1(200㏄)
BBフラッシュ:1(200㏄)

水:1(200㏄)

水温がまだ高めな9月~10月中旬かけては、アクティブな魚をどんどんタナに呼び込める両ダンゴの釣りが非常に有効です。型、数ともに釣果を残しやすく、やや水深を取れるチョーチンセッティングは急な温度変化にも強いので安定感は抜群。水温の低下でダンゴへの反応が鈍くなる季節を迎えるまでは、軸となる釣り方です。

おすすめの釣り方その2 チョーチンセット

おすすめのタックルセッティング

竿:8~12尺
ウキ:9~12㎝PCトップ 
道糸:ナイロン0.8~1.2号
ハリス:ナイロン0.5~0.6号 上8㎝ 下40㎝
ハリ:上7号 下3~4号

おすすめのエサブレンド

粒戦:1(100㏄)
とろスイミー:0.5(50㏄)
セットガン:1(100㏄)
水:2(200㏄)

~数分吸水させる~

セットアップ:1.5(150㏄)
セット専用バラケ:1.5(150㏄)

下のクワセには力玉大粒やウドンなど

2つ目のおすすめは、秋にメインとなる少し深めのタナで活躍する抑えのセッティング。急激な水温低下や週末などのハイプレッシャーで起こる喰い渋りに対しても抜群の安定感を誇るだけでなく、釣り人のスキルやテクニック差を受けにくい特性は使い手を選びません。コロコロとコンディションの変化する秋においては欠かす事の出来ない釣りと言えるでしょう。

おすすめの釣り方その3 浅ダナセット

気温の変化に合わせ、水温の変動が大きい表層付近はリスクが大きい反面、アグレッシブなヘラブナ達を集めやすいタナと言えます。手返しの良い浅ダナの釣りは魚を足止めしやすく、チョーチン系の釣りにはない爆発な実釣力が最大の魅力。出しどころやタイミングを選ぶ傾向は強まりますが、選択肢にはぜひとも加えたい釣り方となっています。

秋のヘラブナ完全攻略!釣果が上がるおすすめの釣り方とエサ まとめ

急な水温低下で反応が悪くなったらセットの釣りも非常に効果的。様々な釣りが有効なのも秋の特徴です。

秋のヘラブナ釣りはまとまった釣果を期待しやすい反面、釣り場のコンデションに左右されやすく、風や水の動き、水温の推移などいろいろなファクターでヘラブナ達の動きが決まるので、アングラーの経験値や状況を読み解く力が必要となります。特にアクティブな魚の多いタナを見極める事は、秋に釣果を積み上げる際、絶対に欠かす事の出来ない重要なファクターとなります。今回の記事内で紹介した内容を参考に、釣り日和の続く秋のヘラブナ釣りで、少しでも多くの釣果を残す手助けにして頂ければ幸いです。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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