道具あれこれ

ヘラブナ釣り へらウキのパイプトップ修理&交換の手順と方法

先日の底釣り両ダンゴ修行で破損した底釣り用のウキ。これから活躍する時期に入るので早急に修理しようと替えのトップを購入してきました。ウキのトップ交換は非常にかんたんで直ぐ終わりますが、せっかくの機会なので手順を出来るだけわかりやすく、画像多めで紹介しようと思います。

先生
先生
今回の手法はウキのトップ交換全般に使えます!(パイプトップのみ)今回の手法をマスターすれば修理の他にも、ウキの浮力強化や性能アップを見越したカスタム、チューニングなども出来るようになりますよ!!

今回破損した底釣りパイプトップのウキ。標準は13.5㎝で元径1.2㎜先径0.8㎜の細パイプがついていましたが、使いやすかったためオリジナルの復元を目指します。

用意するもの

・交換用パイプトップ
・壊れたウキ
・カミソリ(小型のカッターナイフでもOK)
・ハサミ(無くてもOK)
・接着剤(5分硬化型のゼリー状のモノがベスト)

※この他にも接着剤をウキの芯に塗るためのつまようじや、面を整えるヤスリもあれば便利です。

パイプトップの長さを調整する

まずは交換用に用意したパイプトップの長さを調整します。ハサミで大胆に切ると、パイプが潰れてしまうんじゃないか?と心配される方も多いですが、しっかりとしたキレ味を確保しているハサミを使用する場合は心配ありません。(仮に多少潰れても、ウキの芯に差し込む際に、元に戻ります。)

また、ウキは皆さんもご存知の通り、非常に繊細でデリケートなアイテム。多少の変更は全然大丈夫ですが、バランスを崩してしまうほどのカスタムは厳禁。明確なコンセプトとイメージを持って取組むようにしましょう。

壊れたウキの芯出し作業

交換用パイプトップの長さを調整し終わったら、今度はいよいよウキ本体の下準備です。カミソリかカッターを使用し、古いパイプトップを根元から取り除きます。上記画像のようにトップの根元に刃を優しく当てて、ウキ本体を2~3周コロコロと回すようにすれば古いパイプトップに切れ込みが入るので、あとは古いパイプトップを引っ張れば安全に取れると思います。

ここで注意が必要なのはウキの「芯」にキズを付けないようにする事。

ウキにはトップを支える「芯」というものが存在します。

ウキの断面図(イメージ)

ウキの芯を間違えて切り落としてしまうと、ウキの再生はほぼ不可能となります。ウキのトップ交換において、1番重要な部分となりますので細心の注意を払って作業しましょう。

無事にウキの芯出しが完了しました。

あとは必要に応じて芯の太さを調整(元から付いていたパイプトップより細いパイプトップを装着したい場合は必要)や、新しく取り付けるパイプトップ真っ直ぐ装着するためにヤスリなどを使って接着面を”ならし”ておきます。
交換するトップを何度か取り付けてセンターを確認しながら、スムーズに差し込める太さになるまで芯の太さを少しずつ削って調整しましょう。

1度仮止めをしてセンターに合っているかどうか?バランスは悪くないか?確認します。

ここでの焦りは禁物。仕上がりを左右する重要な場面なので、焦らず面倒くさがらずに、少しずつていねいに、確認しながら合わせていくのがポイントです。

接着剤を使用してトップを固定する

画像では非常にわかりにくいですが、芯の部分に薄く接着剤を塗布してあります。

下処理が完璧に終わったら、次はいよいよ新しいトップを装着するために、ウキの芯となる部分に接着剤を塗っていきます。接着剤は自由度が高いゼリー状で硬化時間に多少の余裕がある5分硬化型の接着剤がおすすめ。つまようじなどを用いて接着剤は極力薄く、必要最低限に塗ることがウキのポテンシャルを最大限に引き出すコツです。

最後ははみ出た接着剤を取り除き、継ぎ目に薄く接着剤を塗って補強したら完了です。

最後にもう1度しっかりと装着されているか確認したら完成!!

最後は装着強度やバランスを再度確認して完成。実際にはしっかり実釣で使用し、その性能を確認してからとなりますが、見た目的にはオリジナルと比べても見劣りしない仕上がりになったと思います。

ヘラブナ釣り へらウキのパイプトップ修理&交換の手順と方法 最後に・・・

私自身でカスタムしたウキの数々。ウキの制作よりも手軽で効果の高いトップ交換は、ヘラ釣りの世界をもっと広げてくれます。

パイプトップをPCトップ、グラスムクに・・・というのは難易度が上がりますが、パイプトップの交換は非常にかんたんでお手軽だと言えます。ウキ自体はそんなに安いものでもないので、リペアが可能なところは私達一般消費者には嬉しい限りですが、冒頭部分でも触れたように、この手法をマスターすればウキのカスタマイズやチューニングの幅も広がります。釣り人1人1人にそれぞれのクセやスタイルがありますが、自分のスタイルに合った道具を使う事は上達への近道。ウキのトップが破損してしまい、ガッカリする気持ちもわかりますが、トップの破損=自身の釣りスタイルに合ったウキを手に入れるチャンス!と前向きに捉えてみるのも良いのではないでしょうか?

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。